戻れないんだよね。



もう戻れないんだよね。

今日の東京みたいな天気のとき(昼間はあったかくて夜が寒い、春雨がふってるよ)こうして季節が変わろうとするたびに、その少し前に自分が過ごしていた季節のことを考えるよ。ぼんやりだけど。

ちょうど今は春になろうとしてるところだから、今私は2014年12月から2015年2月くらいまでの冬のことを考えています。

つぎの冬まで自分が生きてる自信は(何故か)あるんだけど、そんなの今すぐぶち壊しになるかもしれないんだから、私にとっての最後の冬は、こないだの冬になっちゃうかもしれないんだよね。
今日これからしんじゃう可能性だってあるし。

あのね、こないだの冬は例年よりも多く映画を見たよ。
映画に関して全然詳しくないから、題名をみてピン!ときたものとか、好きな人達がオススメしていたものをみます。
そういえば江國香織原作の映画は二本くらい観たと思う。
この人の小説は多分全部読みました。辻仁成とタッグを組んだやつも含めて。
ベタだけど冷静と情熱のあいだが本当に好き。(マーヴのことを考えるとすごく悲しい気持ちになるよ)

それとこれはいつもの事だけど、美味しいものをたくさんたべたなあ。山形のお魚と、クリスマスチキンと、ハッピーアワー(T.G.Iフライデーズ)の事はすごくよく覚えています。

それとね、久しぶりに人のライブを見て、考えるところがたくさんあって、やっぱり観客目線になることは大事だなぁって感じた。
楽しい人のライブをみたい。
名前をあげるとするなら、私はユタ州さんのライブがすごく好きです。


はーあ。話は戻るけど、次の冬が来るまで私はもこもこパジャマを封印しなきゃいけないし、お気に入りの手袋をはめてお出掛けすることも出来ないんだよね。
ツイードのブーツだって履かないよ。
したくても出来ないんだよ。夏が来るから。

こうやって、もしかするともう一生こないかも知れない時間のことを考えると少し切ないみたいな気持ちになってくるね。
どんよりしたネガティブな気持ちではなく、ぼうっと普通の気持ちでそんなことを考えています。

もう戻れない時間があること、頭の中では分かっていても、それを「本当だ!」って信じて生活するのは難しいよ。なかなか出来ないよ。
この年齢で過ごしている今この時間だって、もう一生こないのにさ。

ね、二度とこない時間なのに、そのことの価値を、本当は胸に突き刺さるぐらい大事な毎日なのに、っていうことを、すっかり忘れながら生きている気がするよ。

こうやって思ってみたって多分明日には忘れてるんだろうね。どうにかならないかな?
死 と隣り合わせで生きてることなんて知ってるんだけど、知っているだけっていう感じがする。

とりあえず今は本当にぜったいにぜったいにしにたくないです。



たまき